1学期終業式のお話~心身一如

2024年7月23日 08時57分

改めましておはようございます。本当は、皆さんに直接、お話できればよかったのですが、体育館はとても暑いので、空調のきいた教室で私の話を聞いてもらうことにしました。

4月の始業式の日には、私は皆さんに、「自分からいろんなことにチャレンジしてほしいということ、さらには相手がどう思っているかを想像する「優しさ」を持ってほしいこと」の2つをお話ししました。

この1学期間を見ていると、昨年度以上に皆さんが夢中になって何かに取り組む姿を多く見られましたし、授業に集中している様子もたくさん見させてもらいました。とても成長を感じたし私も嬉しい気持ちになることが多い1学期だったと思います。

さて、鎌倉時代、曹洞宗を開いた道元というお坊さんは「心身一如(しんしんいちにょ)」と言う言葉を残しています。これは、心と身体はつながっていて、互いに影響し合っているという意味です。「身体がまっすぐならば心もまっすぐ。身体が曲がっていれば心も曲がっている。」ということです。授業中もピシッとしており、普段の生活でもほかの子に優しくできるというのは、それだけ心がまっすぐに成長していることの表れということなのです。

この後、皆さんは担任の先生から「あゆみ(通信票)」をいただきます。先生たちも皆さん一人ひとりの努力や成長を形にしようといろいろ考えてくれていましたが、中には「ぼく(わたし)は本当はもっとがんばったのになあ」とあゆみを見てちょっとがっかりする子もいるかもしれません。でもよく考えてみてください。皆さんはがんばって、確実に成長の「タネ」をまいたのです。皆さんの中には、すでにその「タネ」が地面から芽を出し、長い茎を出し、大きな花を咲かせた子もいるでしょう。その子は担任の先生から見ても「ああ、大きな花が咲いたなあ、立派に成長したなあ」と分かるからあゆみにも書きやすいでしょう。でも、まだ地面の中でしか芽が出ていない場合は外から成長は見えにくいので、あゆみにも示せていないだけかもしれません。皆さんは成長の「タネ」をまいたことに対して自分で自分のことをしっかりとほめてあげればいいのです。頑張ったことが形になるのは、人によって速さが違うのですから、他の人を羨む必要もありません。

さて、明日から36日間の夏休みに入ります。この夏休みは2学期に向けての「準備」のための大事な時間でもあります。2学期は運動会をはじめいろんな行事があり1年の中で最も成長できる時期ではあるのですが、多くの実りを得るためには、この夏休みにいろいろな経験をしておくことが大事です。私も小さい頃を振り返ると、初めて25mを泳げるようになったのも夏休みだったし、はじめて自転車に乗れたのも夏休みでした。自分のための成長のタネをまけるのも夏休みの良いところです。皆さんはこの夏休みにどんなチャレンジをしますか。2学期の始業式(8月29日)に、元気な笑顔で会えることを楽しみにしていますし、どんなチャレンジをしたかも教えてください。