「世界一楽しい学校に」入学式での校長式辞

2023年4月7日 16時52分

本日入学した34名の新入生の皆さん、おめでとうございます。皆さんは今日から伝統ある田原小学校の仲間になりました。私たちは、皆さんの入学を心待ちにしていました。どの子もずいぶんお行儀がよいですね。はっきりとお返事ができましたし、座り方も上手で、私は先程からさすがだなと思って皆さんのことを見ていました。

皆さんに私のことを知ってもらいたいので、私がなぜ学校の先生になろうとしたかについて少しだけお話しします。私が中学生ぐらいだったでしょうか。「大人になったらどんな仕事をしようかな」と思ったとき、単純に「自分が笑顔でいられる場所」「楽しい場所」で仕事をしたいと思ったのです。自分にとってはそれが学校という場所だったのです。勉強が特別できたわけではなかったのですが、多くの友達と遊んだり話し合ったりする時間がとても楽しかったのです。先生になってもう三十五年以上経つけれど、私は今でも「学校は楽しい場所だ」と思っているし、「楽しい場所にしたい」と思っています。

さあ、一年生の皆さん、私たちと一緒にこの学校を世界一楽しい場所にしていきませんか。学校を楽しい場所にするための秘訣は二つあります。一つめは自分からいろんなことにチャレンジすることです。楽しいことは待っていても来てはくれません。「そんなこと言われても失敗したらどうしよう」って思った子、いませんか?大丈夫です。学校は失敗するところですし、失敗から多くのことを学ぶところでもあります。二つめは、相手がどう思っているかを想像する「優しさ」を持つことです。周りの子が悲しい顔や怒った顔をしていたら、やっぱり楽しくないでしょう。自分だけが楽しくてもだめだということです。周りの子も笑顔にしてあげないと自分も楽しくなれないのです。ぜひ、「チャレンジすること」「優しい心を持つこと」で学校を楽しい場所にしていきましょう。

ここで、お父さんやお母さんに、お話をしますので、少しの間、待っていてくださいね。
保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。私たち教職員一同は子どもたち一人一人をかけがえのない存在として大切に育て、本校教育目標「夢に向かい 本気で取り組む 田原っ子」の具現化に向けて、精一杯努力していく所存でございます。戦後の教育者である東井義雄氏は「どの子も子供は星」という詩の中で、「みんなそれぞれがそれぞれの光をいただいて/瞬きしている/僕の光を見てくださいと瞬きしている/光を見てやろう/瞬きに応えてやろう/光を見てもらえないと子供の星は光を消す」と述べています。私たちは保護者の皆様とともに子どもの成長を支えていける関係性を築いていきたいと思っていますし、ともにお子様一人ひとりの光を見て、瞬きに応えていきたいと考えています。

結びになりますが、本日は、磐田市長様、磐田市教育委員会学校教育課長様、並びに学校運営協議会委員の皆さまにご出席いただき、このように入学式を挙行できますことはこの上ない喜びであります。私たち教職員一同は、一人の子どもも一人ぼっちにしないという強い思いの下、すべての子どもの笑顔のために全力で取り組むことを本日ご出席いただいたすべての方々に重ねてお約束いたしますとともに、ぜひそれぞれのお立場から本校教育にお力添えをいただけますようお願い申し上げ、式辞といたします。