学校を「より落ち着ける」「より安らげる」場所に(3学期始業式)

2025年1月7日 18時16分

改めまして「あけましておめでとうございます」

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なぜ、新年が明けてこのように挨拶するかというと、昔は戦争や病気・災害など誰もが不安定な生活を送り、明日の命すら保障できないほどだったことから、無事に年が明けたことや年神様を無事にお迎えできたことに対して「おめでとう」とお互いに言い合ったのが今も続いているのですね。

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今年は何年か知っていますか。昨年度もこの絵を皆さんにお見せしましたが、「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の十二支のうち、今年は6番目の「巳」年になります。

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3学期はわずか49日間しかありません。今の仲間と過ごす大切な一日一日になるよう、そして日々悔いのないように過ごしていってほしいと思います。そこで、私の願いを込めて、私の昔話から始めてみようかと思います。

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小さかった頃、私は学校という場所がとても好きでした。学校は安らげる場所であり、自分の心が落ち着く場所でした。友達からバカにされることもなく、かと言って特別扱いされるわけでもなく、ただ普通の友達でいてくれました。小さい頃ですので、面白半分で後先考えない行動もしましたが、そんな時は先生がでっかいカミナリを落としてくれました。怒られても愛情を感じていたし、逆にちゃんと見ていてくれるという安心感さえありました。

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皆さんにとって学校はどんな場所でしょうか。私が小さい頃に感じていたように安らげる場所、落ち着ける場所になっていてほしいなあと願っていますし、皆さん自身でそんな場所にしてほしいと願っています。

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そのために、まずは隣にいる子の心を温かく照らしてあげてください。「ちゃんと目を見てお話しする」「あいさつする」「笑顔で接する」こんな些細なことでいいのです。先日、私は朝の見回りで運動場を歩いていたら、幼稚園の子が私のところにトコトコと歩いてきて私の前に立ち止まりました。「どうしたの?」と尋ねると、「この間、幼稚園に来てくれてありがとう」とぺこりと頭を下げてそのまま走り去っていきました。これだけのことですが、この日一日、私はとても幸せな気持ちで過ごすことができました。

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さらに言えば、目の前にいない人のことまで想像できる子になってほしいと思います。自分が使ったトイレのスリッパをそろえておく、教室や廊下にゴミが落ちていたらそっと拾っておく、そうすることで、次にトイレを使う人や廊下を通った人がいい気持ちになります。

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「自分さえよければ‥」という気持ちで生活していると、結局、周りの人も自分に優しくしてくれなくて、自分自身も嫌な気持ちで生活しなければなりません。ぜひ、3学期はお互いに、学校を「より落ち着ける」「より安らげる」場所にしていってください。

これで、始業式の私の話を終わりにします。