新規日誌3
2024/04/05

新任式・始業式・学級担任紹介での校長の話

| by 管理者
まず、「新任式」では次のようなお話をしました。
春の日差しが心地よい毎日となってきましたね。3月末には5名の先生方とお別れをしました。皆さんの中にも、寂しい思いとともに、「次はどんな先生が来てくださるのかなあ」と今日の日を心待ちにしてくれていた子も多いのではないでしょうか。さて、本日はここに5名の先生方を新たに本校にお迎えする運びとなりました。どの先生方も、早く皆さんと会いたい、一緒に勉強や運動をしたいとやる気いっぱいです。
新しい先生方に会ったら、ぜひ皆さんの方から声をかけて田原小の良さを教えてあげてください。では、ここでお一人ずつお名前とどの学校から来たかを紹介します。


つづいて、「始業式」では次のお話をしました。
改めましてこんにちは。
午前中の入学式で新1年生33名が入学し、全校で220名の子どもたちが、本校でともに学ぶことになります。皆さんにおいても、多少の不安はありながらも、大いなる希望と期待をもって新年度を迎えたのではないでしょうか。

午前中の入学式の中で私は、「いろいろなことに興味をもって「いろんなことをやってみたいな」と思っている子にとっては、学校は「ワクワク」の宝箱のようなところになる」と話をしました。皆さんには、自分自身で見つけた「できるようになりたいこと」(ゆめ)を、友達や先生と協力し諦めず(本気)に挑戦するような人になってほしいなと願っています。

昨年度の中でも、例えば、昼休みになるたびにジャンピングボードに乗って「この技ができるようになりたい」と強く願いひたすら練習を繰り返す子が何人もいました。さらには授業を見に行くと、算数等のプリントを前に頭を抱えながら分からないところを一生懸命考え、諦めずにやり遂げようとする子もたくさん見ました。こういう姿がもっともっと増えてほしいなと思っています。

学校は失敗するところですし失敗から多くのことを学ぶところですので、どんどん自分からいろんなことにチャレンジしてほしいと考えています。さらには、友達と協力し一緒に楽しい気持ちを持つために、相手がどう思っているかを想像する「優しさ」を持ってほしいと思っています。

私たちも、本年度はこれまで以上に、1日の学校生活の中で、より多くの先生と学習を進めることや、違う学級や学年の子供とともに学習や生活を進められる機会を増やしていきたいと考えています。昨年度の担任交代後のアンケートでもほとんどの子が「別の先生と話せてうれしかった」「来年度もこういう取組をやってほしい」などの意見を書いてくれていましたので、きっと昨年度以上に楽しく学校生活が過ごせるのではないかと思っていますし、より多くの先生に見守ってもらえているという安心感も得られるのでは思っています。みんなにそうやって思ってもらえるように私たちも努力していきたいと考えています。

以上で、1学期始業式での私のお話を終わります。


最後に学級担任を発表しました。
さあ、皆さんにとってお待ちかねの時間になりました。
4 月は新たな出会いの季節です。新しい友達、新しい先生との出会いを通して、今まで気づかなかった自分のよいところもたくさん発見することができると思います。では、いよいよ担任の先生を発表していきますよ。
〇 まず低学年部です。(1~3年及びほほえみ1組の職員)
先程、「学級担任の先生」と紹介しましたが、この1年を通して、低学年部の先生は、朝の会や帰りの会だけでなく、いろいろな教科でかかわりが深くなります。ここにいる先生みんなが私たちの担任の先生だと思ってもらっていいですね。
〇 次に高学年部です。(4~6年及びほほえみ2組の職員)
高学年部も同じで、この1年を通してかかわりが深くなります先生たちですので、みんなが私たちの担任の先生だと思っておいてください。
〇 最後に学年部には所属しませんが、学校全体を見てくださる先生たちを紹介します。
外国籍の子どもたちへの指導の先生、保健室の先生、教頭先生と教務主任の先生。最後に皆さんの学習のサポートをしてくださいます支援員の先生です。

繰り返しになりますが、多くの出逢いを通して、新しい自分にも出会い、自分のよいところをさらに伸ばせる最高の一年になることを願っています。


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2024/04/05

学校は「ワクワク」の宝箱(入学式式辞)

| by 管理者
本日入学した33名の新入生の皆さん、おめでとうございます。皆さんは今日から伝統ある田原小学校の仲間になりました。私たちは、皆さんの入学を心待ちにしていました。どの子もずいぶんお行儀がよいですね。しっかりとお返事ができましたし、座り方も上手で、私は先程からさすがだなと思って皆さんのことを見ていました。

皆さんは、この田原小学校に入学することを楽しみにしてくれていましたか?いろいろなことに興味をもって「いろんなことをやってみたいな」と思っている子にとっては、学校は「ワクワク」の宝箱のようなところになるでしょう。

例えばはじめはこわそうだなと思っていたお友達や先生も、勇気を出してお話をしてみると、案外優しいということに気づくこともあるでしょうし、そうなるとお話することが楽しくなるでしょう。さらに、最初は難しそうだな、自分にはできそうもないなと思っていることも、いざやってみると案外自分にもできそうだなと気づいたり、できるようになって楽しいなと感じたりすることもあるでしょう。

私はもうすぐ60歳になりますが、こんな私にも知らないことや経験したことがないことはまだまだいっぱいあります。だから新しい何かに出会うとワクワクするし、うれしい気持ちになります。皆さんにも、学校生活を通じてそんな気持ちをたくさん味わってほしいと思っています。

ここで、岸 武雄さんが書いた「わたしはひろがる」という詩の一節を紹介します。
わたしは小さいとき、
おやつのお菓子が弟より大きくないとおこった。
じだんだふんで泣いたこともある。
わたしが世界のすべてであった。
わたしが世界のすべてであった。
やがてわたしは、弟もわたしと同じように、
大きいお菓子をほしがっていることが、わかってきた。
わたしはけんかしながらも、
同じように分けることをおぼえた。
ときには、弟があまりうまそうに食べるので、
自分のぶんも分けてやった。
弟といっしょにお菓子を食べると、
お菓子の分量はへったが、なんとなく楽しい。
こうして、わたしの中へ弟がはいってきた。
こうして、わたしの中へ弟がはいってきた。 

この「わたし」は最初自分のことしかわからなかったのに、弟のことが分かると少しずつ楽しくなってきたと言っていますね。「学ぶ」と言うのはこうやって「かわる」ということだし、「楽しい」ということだと思いますね。

ここで、お父さんやお母さんに、お話をしますので、少しの間、待っていてくださいね。
保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。私たち教職員一同は子どもたち一人一人をかけがえのない存在として大切に育てていくことをお約束します。私たちは先程、子どもたちに話したとおり、自身で見つけた目の前の課題(ゆめ)を、友達や先生と協力し諦めず(本気)に挑戦するような子どもに育てていきたいと考えています。そのため、まずは子どもたち一人ひとりの思いを聴き、子どもを知ることがすべてのスタートだと考えます。ぜひ、学校と家庭・地域の方々が手を取り合って、子どもを真ん中に、子どもの姿を語り合える関係を築いていきたいと思います。

結びになりますが、本日は、多くの来賓の皆様にご出席いただき、このように入学式を挙行できますことはこの上ない喜びであります。私たち教職員一同は、田原っ子すべての子どもの「いい顔」を作り出せるよう全力で取り組むことを本日ご出席いただいたすべての方々に重ねてお約束いたしますとともに、ぜひそれぞれのお立場から本校教育にお力添えをいただけますようお願い申し上げ、式辞といたします。


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2024/03/19

「やりたいことを見つけたその先に」卒業式式辞

| by 管理者
田原小学校令和5年度卒業生として本校を巣立つ51名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。また本日は多くの来賓の皆様並びに保護者の皆様にご臨席を賜りました。卒業生、教職員を代表して、心からお礼申し上げます。


さて、只今皆さんにお渡ししました卒業証書は、六年間いろいろな困難を乗り越え、頑張ってきた証です。皆さんは登下校や縦割り活動等の際に、下級生に対して常に優しい眼差しを向けてくれていましたし、何より皆さんの屈託のない笑顔で、私たちの心を暖かくしてくれました。皆さんがいてくれたから、田原小学校は穏やかで温かな学校でいられたのだとさえ思っています。本当にありがとう。そして、卒業文集にも寄稿した通り、これから大人になっても、今と変わらない君たちのまま、キラキラした目で夢を語ってくれる青年に成長することを楽しみにしています。


幸福になるための最大のカギは何かということについて、既に様々な調査から明らかになっているようです。それはお金でも学歴でも容姿や外見でもなく「自己決定」なのだそうです。つまり、物事を自分自身の意思で決定し、それを実行できていることこそが最も幸せになる近道なのだそうです。やりたいことを心に持ち、生き生きと毎日を過ごしてほしいと願っています。


しかしながら、人生というものは光もあれば、陰もあるものです。もしかすると、望むことや願うことの達成は簡単なことではないのかもしれません。時として努力が報われないこともあるでしょう。ついつい他人と比較して自分が小さく見えてしまい、そんな自分のことを格好悪いなあと自分自身をおとしめてしまうことだってあるかもしれません。


何かを成し遂げる前に簡単に諦めてしまい、「でも、だって、どうせ…」と言い訳ばかりする人は、正直、私も格好悪いなあと思います。苦しいときにはひと休みしてもいいし、周りに「助けて!」と言っていい、そうしながらも最後まで負けずに立ち続ける人が真に格好いい人だと私は思うのです。苦しい時間を諦めずに過ごすうちに、人生の荒波の中でもがいてさえいれば、ちゃんとその姿を見てくれている人も出てきます。人生はそうやってうまくいくものです。そう考えると、人生なんて、誰かに勝とうなどと思わなくて良いのではないか、自分自身に負けなければそれでいいのではないかとさえ思います。生きてさえいれば、道は開けるものです。


さらに言えば、人間というものは経験から多くを学ぶ生き物ですので、苦しい時間を過ごした人ほど、他人の苦しさも理解でき「優しさ」という最大の武器を手にすることもできると、私は思います。「手当」という言葉があります。その言葉の由来は、手のひらを患部に当てることで体の不調を治すことからきているそうです。私は皆さんに期待します。やりたいことを見つけ、一生懸命生きたその先に、例えば、隣に寂しそうな顔をした人や不安そうな顔をした人がいれば、そっと背中に手を当てて気持ちを落ち着けてあげられる、そんな優しく温かな人になってくれることを。


最後になりましたが、保護者の皆様におかれましては、高い所からではございますが、心よりお子様のご卒業をお祝い申し上げると共に、これまでの田原小学校に対する温かくそして熱いご支援・ご協力に感謝し、心から厚く御礼申し上げます。結びになりますが、卒業生全員の前途に幸多かれとお祈りし、式辞といたします。


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2024/03/18

自分で自分のことをほめる日(修了式)

| by 管理者
今日は、とうとう1年間の終わりの日になりました。私は昨年の4月に本校に赴任して以降、この一年は大変早く時間が過ぎた感があります。当初は新しい土地での生活をスタートさせるということで大変緊張しましたが、皆さんの頑張る姿や屈託のない笑顔にふれることで、とても楽しく温かな気持ちにさせてもらいました。


 さて、今、各学年代表の人に「修了証書」を渡しました。これは、みなさんがそれぞれの学年で学習すべきことを見事に修了できたという証です。ですからみなさんは、4月から1つ学年が上がることになります。皆さんのお父さんやお母さん、そして先生方は今日の日を何より喜んでいると思います。ぜひ、お礼を言えるといいですね。


3学期の始業式の折には、「有終の美」という言葉を意識して、終わり(最後)までやり遂げるべくしっかりと走り切ってほしいとお話をしましたが、本当に前向きに頑張ってくれましたし、皆さんはこの一年で確実に成長したと、私は感じています。去年の今頃はできなかったことが、この一年間の頑張りでたくさんできるようになったことでしょう。ぜひ、この後教室で、修了証書を担任の先生からもらってください。そして、この一年をみんなで振り返ってみてください。今日は、自分で自分のことをほめる日、自分たちの学級を自分たちで創り上げたことに対してお互いをたたえ合う日にしてください。


さて、明日から春休みです。新しい学年に向けてじっくり考える時間だと思います。4月から、自分の得意なことや好きなことなど、さらに伸ばせるよう、今から準備を進めてくださいね。以上で、私のお話を終わります。


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2024/03/01

来年度の重点取組など(入学説明会・懇談会)

| by 管理者
元日には能登半島を中心にマグニチュード7.6、最大震度7という大規模地震が起き、被災された方も多くいるとの報道がなされました。本校児童の中にも、帰省や旅行で訪れていたり、親戚など身内の方が被災され大変な思いをされたりしている方もいらっしゃると伺いました。被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復旧を祈るばかりです。

さて、私たちは在校生とその保護者、そして教職員からアンケート調査によりたくさんの意見をいただき、それらを参考に来年度の教育課程の在り方を全職員で分担して検討を進めているところであります。皆様に集まっていただいているこの機会に、ほんの少しお時間をいただいて、変更すべきことやあらたに取り組みたいことを中心にお話させていただきたいと考えています。


まず、学習面についてお話しします。多くの子どもたちは、授業を楽しみ、自分の考えを発言しようとするなど、意欲的に学習に取り組もうとしています。一方で、「友達の意見・考えに反応を返すことができた」については概ねできていると肯定的な評価をしていますが、私たちは当初A評価をした児童70%以上と設定しましたので、実際は目標値には届いていないこととなり、教師側から見る「子ども同士の学び合いの姿」はまだまだ高みを目指していきたいという思いがあります。教師の中からも、すぐに「~してもいいですか」「どうすればいいですか」という子供が多いことから、自ら「考える」という習慣を身につけさせたいとの意見も挙がっています。

保護者の学習面での評価は子どものそれより全体的に低くなっています。特に「自分で考えたやり方で取り組むことができる」は66%、「進んで家庭学習に取り組むことができている」は77%であるなど、子ども自身が学習内容や学習方法を考えて進んで学習に取り組む姿に課題があると感じているようです。さらに、お子さんの様子を見て、「確実に理解できていないことが多々見受けられる」と不安を抱く方もいて、「友達や先生と意見を伝えあう学習スタイル」「理解度別の学習や少人数の行動の機会」を増やしてほしいとの思いも複数の保護者が抱いていることが分かりました。

これらのことを考え合わせると、様々な学習形態の中で、友達同士で話し合いながら自ら課題を解決していくような学習を進めていく必要があると考えます。さらには、家庭学習の在り方も見直し、より授業と連動したものにしていく必要があると考えています。



つづいて、生活面についてお話しします。多くの子どもは学校が楽しいと感じ、困ったことや分からないことを聞ける友達がいると感じているようです。さらに、概ね友達同士仲良く生活することができたとも感じているようですが、これについても私たちは当初A評価をした児童80%以上と設定しましたので、実際は目標値に届いていないこととなり、子ども同士のかかわりについてもさらなる高みを目指していきたいと考えるところです。

保護者の皆様からは、子ども同士のトラブルを不安視する声もあり、「トラブルがあった際の解決策についての具体的な指標を示して」との要望もいただきました。さらには、学級内の活動にとどまらず、年齢の壁なく、他学年、縦割りでの活動を増やし、多くの子どもと触れ合える機会を増やしてほしいとの意見も複数みられます。

これらのことを考え合わせると、私たちは学年団や縦割り活動など異学年で交流する機会を増やすとともに、子どもたち同士で日常の些細なトラブルを解決できるようなスキルを身に付けさせる必要があると考えています。

ここまで学校評価アンケート結果から考えられることを述べてきましたが、一言で言えば、子どもたちは概ね学校生活に満足しているようだし、保護者の皆様も教職員もそのことはわかるのだが、今後については何となく心配なので早めに対応を打っていきたいというところではないかと思っています。


では、ここからが、アンケート結果を踏まえて、来年度以降、どのようなことを重点的に取り組んでいくのかということですが、その前に、田原小が目指そうとしている子どもの姿や教育方針について知っている」に対して肯定的な考えを示す保護者が84%と他の項目に比べてやや低かったこともあり、学校が目指す姿を明確に示しておきたいと思います。

私たち田原小職員の使命は、学校経営目標に示している通り、子どもたちを「いい顔」にすることであり、何が「いい顔」かと問われれば、学校教育目標の「ゆめに向かい 本気で取り組んでいる」ときの顔だと考えています。「ゆめ」とは「日々の授業や単元を通してできるようになりたいこと」「なりたい自分(上級生や教師、両親等をロールモデルとしてあんなふうになりたい、あんなふるまいがしたいと思える)に向かって、日々目指していくものやこと」という自分自身に関するものに加え、「こんな学級にしたい」「こんな行事にしたい」という自身が所属する学級や学校に関するものととらています。さらに、「本気」とは、「熱中する」「一生懸命」に留まらず、うまくいかない、思ったようにできないときに簡単にあきらめない姿を目指しています。

さて、いよいよ来年度の重点事項に話を移していきます。まず1つ目は、「複数教員で子ども理解を進める仕組みづくりを整える」ということです。1人の先生がほとんどの時間を同じ学級の子どもたちとともに生活し学習を進めるという形態にとらわれず、子どもたちが1日の学校生活の中で、より多くの先生と学習を進める、違う学級や学年の子供とともに学習や生活を進められる機会を作りたいと考えています。
具体的には、学年団(低・中・高)をチームとして、各教科の授業を担任以外の先生が行うことや、道徳等で学級担任同士入れ替わって授業を行うこと(いわゆる交換授業)、生活科や総合的な学習の時間、体育、音楽など合同でTT授業を行うこと(いわゆる合同授業)などが考えられます。また、朝の会や帰りの会、給食で違う学級に行ってみるという取り組みも考えられます。こうすることで、学級の子どもしか知らないという状態から、チーム内の子どものことを理解できるようになります。言い換えると、学級担任のほかに副担任がいるという状態が生まれると言えます。複数教員で1人の子どもを見ることで、その子どもを深く理解できるようになります。さらに中学校のような教科担任制も今年度以上に取り入れることになるので、個々の教員の得意分野(専門性)もより生かせるようになります。

子どもの側からしても、これまで以上にいろいろな子どもと活動する機会が増えることで、コミュニケーションスキルの高まりも期待できます。さらには、学級担任の先生には相談しづらいことも副担任には相談できると言ったように、より多くの先生に見守ってもらえているという安心感を得られると考えます。

重点事項の2つ目は、「子どもたち自身で生活上のもめ事(トラブル)を解決する意識とスキルを育成する」ということです。一般的に、教師が子どものすべてを見ることができるわけではありませんし、トラブルは大抵教師の見えないところで起こるものです。現在も、全職員で子どもたちのことを丁寧に見ていますが、それでも教師が常にすべての子どもの行動を見張ることは現実的ではありません。したがって、温かくいじめやトラブルが起こりにくい集団形成を進めていくことこそ、今後の課題であると考えます。

そこで、子ども同士で日常に起こる些細なトラブルを自分たちで解決できるようにする手法として、ピアサポートという考え方を取り入れたいと考えています。ピア(仲間)・サポート(支援)で「仲間による支援」を意味します。最終的には子どもたち同士で問題解決したり対立解消(もめ事の仲裁)したりするためのスキルを身に付けるもので、年間を通じて外部講師に入っていただき、子どもたちへの指導を行っていきます。

ただし、そういったことを取り入れれば、子ども同士のトラブルがゼロになるなどとは考えていません。そのため、何かトラブルが起こった際も、生徒指導の根幹は、悪いことをした子供に罰を与えたり、誰が良くて誰が悪いかを選別したりするのでなく、子どもの思いを①今、どういう思いでいるのか②この先、どうなりたいのか③そのためにどうしたいのか といった3ステップで聴き、思いを受け止めたうえで適切な行動様式を指導することを全職員で共通理解して、子どもの指導にあたっていきます。


3つ目の重点事項は、「年間を通じた「子どもが育つ環境」を整える」ということです。保護者の意見の中で、「10月はスケジュールがきつい」「運動系の行事が目立つ」「年齢の壁なく、他学年、縦割りでの活動を増やし、自然に触れる活動を」など、学校行事の見直しにかかるものが多くありましたし、これらについては、学校側としても同じ思いを抱いているところです。
一時期に学校行事が集中することは望ましいことでなく、年間を通じて子どもが育つ環境をバランスよく整えていくことが大切です。そのため、10月下旬から11月上旬に運動会を、12月から1月にかけて持久走や短縄集会を持ってくることはこれまで通りとし、5月生の観音山宿泊体験学習を5月、6年生の修学旅行を6月に持ってきます。このことにより、自分たちで行事を企画運営する機会を早めに計画することで、学年の集団としてのまとまりを早い時期から高めたいと考えています。さらに、保護者からの意見にもあったように、体育的行事以外のものも充実することで、運動は苦手でもほかのことでなら活躍できる子の活躍の場は広がります。学年団での行事や集会についても年間を通じて配置できるといいなと思っています。具体については現在検討中です。4月には詳細をお伝えします。

保護者から「自然に触れる活動を」との要望もありました。子どもたちが「田原地区の歴史や自然について関心がある」と答えた割合は86%、教職員が「子どもたちは地域の人たちと学校や地域でかかわっている」と答えた割合も80%とやや低めです。地域を知り地域の「ひと・もの・こと」とかかわる経験を増やすことの必要性を感じます。これについても、コミュニティ・スクール・コーディネーターと相談しながら進めていきたいと考えています。


おわりに、「田原っ子がどのような子になってほしいか」「どんな力を伸ばしていきたいか」との問いに対する保護者の皆様の願いについて触れてみたいと思います。今回、最も多かったものとして、「自分で考えて実行する、自己肯定感を高める」「相手を思いやる、尊重する」姿でした。これについても、私たちもまったく同じように考えています。先程も申しましたが、1日の多くの時間を同じ集団の中で教師の指示どおりに学習を進める形態から、一歩踏み出し、学年団で学習を進めることや教科ごとにいろんな先生と授業をおこなうようなダイナミックな柔軟性に富んだ環境を整えることで、より子どもたちはワクワクして学習や生活に向かえると考えています。さらに、『複数教員で子どもを見ることで、子どもをいろいろな角度から理解する』と申しましたが、これは医療現場において医師や看護師、管理栄養士、理学療法士、薬剤師など、患者に関わるスタッフがそれぞれの視点で検討を行い、専門家としてどのような職種であっても対等な立場の意見を出すという「チームカンファレンス」と同様の考え方であると私たちは思っています。加えて、私たちは、学校現場におけるカンファレンスの場に保護者も巻き込みたいと考えています。私たちは、家庭での子どもの姿は絶対に見ることができないし、子ども理解のために家庭での表れや保護者の「こうなってほしい」という思いを知ることは絶対条件であると考えています。

これも先ほど申しましたが、年間を通じた「ピアサポート」トレーニングの実施や、子どもの思いをしっかり「聴く」ことから望ましい行動を教師と子どもで一緒に考えることで、これまで以上により良い人間関係を築けるようになると考えています。

今回、私からお話させていただく内容は以上となりますが、詳細については学校だよりの中で説明をさせていただきますので、こちらをご覧いただければと思います。長い時間になりましたが、聴いていただきありがとうございました。


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2024/01/09

3学期始業式のお話~自分自身を見つめる

| by 管理者

2024年(令和6年)がスタートしました。皆さん、あけましておめでとうございます。

年末年始は比較的暖かく穏やかな日が続き、私は年末には妻の実家である西伊豆に行ってきました。穏やかな海を見てのんびりし、伊豆漁協「沖あがり食堂」名物の刺身イカと漬けたイカを乗せた「いか様丼」を食べてきました。初詣ではこの天候のように、「田原小が皆さんにとっても、先生たちにとっても穏やかで楽しい場所になりますように」とお願いをしました。おみくじも「大吉」だったので、きっといい1年になるのではと期待しています。

しかし一方で、元日には能登半島を中心にマグニチュード7.6、最大震度7という大規模地震が起き、被災された方も多くいるとの報道がなされました。お正月ですので帰省や旅行で訪れていた方もいるだろうし、もしかするとこの中でも親戚など身内の方が被災され大変な思いをされている人もいるかもしれません。被害に遭われた皆様には心よりお見舞い申し上げるとともに、1日も早い復旧を祈るばかりです。



さて、話はガラリと変わって、今年は何年か知っていますか。年の初めなので、十二支のお話から始めてみたいと思います。「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の順番に今年は何年?と言いますよね。昨年は「卯」年、今年は5番目の「辰」年になります。


では、なぜこの順番になったかというと、「昔々、神様が動物たちに向けて「1月1日の朝に、神様のもとへ早くたどり着いた1番~12番目までの者を、一年交代でその年の大将にする」という旨のお触れを出したそうで。それを聞いた動物たちは皆、「我こそが1番になろう」と張り切ります。ウシは足が遅いので、誰よりも早く出発し、歩みを進めます。神様の家に着いたところ他に誰もおらず、自分が1番だと喜んでいたところ、ウシの背中にいたネズミがぴょんっと飛び出して1位を横取りしたため、ウシは2位となってしまいました。ちなみに、ネコは話を聞きそびれ、ネズミに聞いたところ「1月2日の朝」と言われてしまいます。ネコがやって来たときには当然順番は決まった後だったので、それ以来ネコはネズミを恨み、追い回すようになったなんていうお話もあるそうです。

昨年の「卯」は、芽を出した植物が成長していき茎や葉が大きくなる時期、今年の「辰」には、発芽した植物がしっかりとした形になる、いままで準備してきたことが形になるといった、縁起のよい年になると考えられています。


これまでの歴史を見ると、「辰年」というのは割と大きなことが起きる縁起の良い年だったということが分かります。ちょっとだけ紹介しますと‥

12年前の辰年、2012年はロンドンオリンピックで過去最多のメダルラッシュにわき、山中伸弥教授がノーベル生理学賞・医学賞受賞、東京スカイツリー開業と続きます。
さらに12年前の2000年は、シドニーオリンピックで高橋尚子選手がマラソンで金メダルに輝き、イチローは野手として日本人初めての大リーガーとなりました。
さらに12年前の1988年は、東京ドームが完成し、瀬戸大橋や青函トンネルの開通とこれまで見たことがない球場や道路が完成しました。
さらに12年前の1976年は、鹿児島で日本人初の5つ子ちゃんが誕生し、アイフォンで有名なアップルコンピュータが設立されたのもこの年です。
さらに12年前の1964年には東京オリンピックが開かれ、敗戦国日本が名実ともに世界に復興を印象付けた年になりました。このオリンピックに合わせ、東海道新幹線も開通されました。

どうですか。なんだか、ここまで見てくると、今年も何か大きなことが起こりそうなワクワクした気持ちになりますね、きっと皆さんにとってもとてもいいことが起こるような1年になると思いますよ。大いに期待しましょう。


さて3学期は、大きくステップアップするための大事な学期です。今年度の仕上げと次にやってくる学年への準備をする学期です。ぜひ、「有終の美」という言葉を意識してほしいです。何かをやり始めることは誰でもできますが、終わり(最後)までやり遂げることは難しく立派(美しい)という意味です。飛行機だって、高く遠くへ飛ぶためには、その前にしっかりと走らないといけません。次の学年に向かって大きく羽ばたくためには、この3学期はしっかりと走り切ることが大事です。


 今、「しっかり走り切る」と言いますが、そのためには、まずは「自分自身をしっかり見つめる」ことから始めてみましょう。私たちは皆さんに事あるごとに「どんなことができるようになりたいの?」「何がしたいの?」「どんなふうになりたいの?」と聴くようにしたいと思っています。だから、皆さんは終業式の折にお話ししたように、「これができるようになりたい」みたいな「夢」をちゃんと心にもって、「どうしよう」と考えたり、友達や先生と話し合ったりして何度でも挑戦するようにしてみてください。


 3学期は学校に来る日が49日です。ぜひ、有終の美を飾るためにしっかり走り切るようにしてみてください。

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2023/12/22

2学期終業式のお話~こんな子になってほしい

| by 管理者
さて、今日で81日間登校した2学期も最終日となりました。只今は、3人の代表の子たちの発表を聴き、それぞれが本当に頑張り、成長を感じることができたんだなと嬉しい気持ちになりました。

この2学期は、運動会や持久走大会をはじめ、6年生の修学旅行、5年生の観音山宿泊体験学習、それぞれの学年でもさまざまな校外学習や体験学習が行われました。きっと今回、発表した以外の皆さんもそれぞれに充実した2学期になったのではないかなと思います。

さて、今更ですが、私たちは皆さんに「こんな子になってほしい」という理想の姿を持っていますがそのことを知っていますか。それは、校門の前の看板にも書いてありますが、「ゆめに向かい 本気で取り組む 田原っ子」という言葉で表されています(聴いたことがある人を挙手させる)。

夢と言っても「将来、プロ野球選手になる」みたいな夢でなくていいのです。「明日、こんなことをしたい」「こんなことができるようになりたい」「こんな人になりたい」みたいなことを「夢」と呼んでいます。先程の3人の発表の中にもそういった「夢」に向かって本気で一生懸命頑張ったということがよく出ていましたね。

一方、「本気」という言葉にも意味を込めています。本気で取り組むと言えば、「熱中する」とか「一生懸命」のような言葉が連想されると思うのですが、私たちはそれだけにとどまらず、うまくいかない、思ったようにできなかったときに、簡単に諦めてしまうのではなく、自分で「どうしよう」と考えたり、友達や先生と話し合ったりするなどして再挑戦する姿を皆さんに求めています。

どうですか。例えば、朝起きたときに「今日は学校に行って昨日できなかった〇〇をできるようになろう」とか「昨日喧嘩しちゃった〇〇ちゃんと仲直りしよう」みたいな「めあて」をもって登校できると楽しいし、寝るときには「今日もよくがんばったな」と自分のことを精一杯ほめてあげるといいですよね。

これから17日間の冬休みが始まりますが、今言ったように、毎朝起きたときには頭の中に目当てを立てる、寝るときには頑張った自分をほめることをやってみてください。そして、そして、1月9日には全員そろって笑顔を見せてください。

以上で終業式のお話を終わります。


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2023/08/28

2学期始業式のお話~優しくすること

| by 管理者

おはようございます。この夏休み中は、とても暑い日が続きましたね。毎日のように熱中症と、川や海で溺れるという事故のニュースが世間を賑わせ、私はみんなが元気かなと思っていましたが、今日、このように元気な顔を見せてくれて本当にうれしいです。終業式の日には、「この夏休みは2学期に向けての準備期間」だとお話ししましたが、皆さんは、「実りの秋」になるような有意義な37日間を過ごすことができたでしょうか。

さて、折に触れて、この学校を一緒に世界一楽しい場所にするための秘訣として「チャレンジすること」と「優しくすること」をキーワードに挙げていますが、今日はその中でも「優しくすること」について考えてみたいと思います。

突然ですが、皆さんはこの本を見たことがありますか?灰谷健次郎さんは私の好きな作家のひとりですが、その中でも「きみはダックス先生がきらいか」という物語が大好きです。全文読むには時間が足りませんので、その一部分を紹介しながら「優しさ」について考えてみることにします。

この物語は、ダックス先生と4年1組の子どもたちの出会いの場面からスタートします。

4年1組の子どもたちのダックス先生に対する印象は最悪なまま、1学期がスタートします。

ある日の給食の時間のできごとです。ユミコさんという女の子が手をあげます。
皆さんだったら、クラスにこういう子がいたらどうしますか?コウヘイと同じように「嘘は良くない!」とユミコを責めるでしょうか?ダックス先生の反応はコウヘイとはちょっと違っていました。
当然、4年生の子どもたちからは「インチキは良くない」「インチキをしてもいいって言う先生にはついていけない」など文句が出ます。それに対してダックス先生は‥

どうですか?インチキはダメだし、間違っていると思うことを注意することは時として大事なことです。でも、その前に、一生懸命に相手の思いを想像することができたなら、それ自体が本当の優しさではないかと私は思います。


もう一つだけ、お話を紹介してみたいと思います。ダックス先生の学校では音楽会があり、その練習を始めようというときのことです。4年1組は、3年生の時、クラスの合唱は、学校でも1・2を争うぐらいのうまさだと言われていたそうです。そんな子供たちの歌声を聞いたダックス先生は、肩をすぼめてため息をつきながら、次のように言ったそうです。
こんなことを言われると、当然子どもたちは納得いきません。しかし、続けてダックス先生はシゲル君という男の子に次のように言います。
その後の練習で、「なんだかみんな怒鳴ってるみたい」とつぶやいた子に対して、ダックス先生は言います。


2学期は、運動会をはじめいろんな行事があります。学級全体で一つのことに取り組むことも多くなるでしょう。うまくできない子をからかったり、注意したり、ましてや歌わなくていいなどと切り捨てたりすることは優しさではないですね。支え合い助け合い協力し合いながらクラスみんなで取り組む、そんな2学期にしてください。長くなりましたが、これで2学期始業式の私のあいさつとします。

なお、今日紹介した本は、田原小の図書室にあります。「もっと読みたい」と興味がわいた人は、ぜひ借りて読んでみてください。


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2023/04/23

学校が目指す方向性をお話しします

| by 管理者
 4月21日(金)には、今年度初めての参観会と懇談会が行われ、多くの保護者の方々にご参加いただき、大変感謝しております。
 ここでは、参観会後に、リモートにて校長から保護者の皆様にお話しさせていただいた学校の思いなどについて掲載します。

1校訓や田原精神に寄せた思い
 校訓「勤勉なれ 責任を果たせ」からは、その言葉通り精を出して勉学に励み、自らの責任を果たす人にとの思いが、田原精神「玉みがかざれば器をなさず、人まなばざれば道を知らず」には素晴らしい素質や才能を持っていても切磋琢磨しながら自分を高めていかなければ立派な人に成長することはできないという意味があり、いずれも先人は人としての基礎作りという面で小学校教育に大きな期待を寄せていたことがわかります。

2学校経営目標に寄せた思い
 学校経営目標というのは、職員一丸となってこんな学校にしたいといういわば「目指す学校像」となります。平成26年度から「いい顔・いい言葉・いい挨拶」は継続された思いであり、真剣に学習したり夢中になって遊んだりするときの本当に「いい顔」、人は言葉を通して学び、言葉を通して気持ちを伝えることから「いい言葉」のシャワーを、そして人とかかわる力の第一歩であり学校に勢いと活気を生み出す「いい挨拶」を目指したいとしてきました。
 令和4年度以降、「地域の学校」という言葉を加えています。そこには、学校内外のいろいろな「ひと・もの・こと」とかかわりあいながら進めていきたいという思いが込められています。
 これらの思いはその下の「経営の柱」のトップに掲げられている「Well-beingを実感できる学校」にも表れています。Well-beingは一般的に「健康」「幸福」と訳される言葉ですが、自分の健康や幸福が他者の喜びを作り出し、翻って自分にも影響するという循環的なものを実感できる学校というものを目指していきたいと考えています。

3学校教育目標に寄せた思い
 学校教育目標はこんな子供に育ってほしいといういわば「目指す子供像」になります。平成24年度より「本気で取り組む」姿はずっと追い求めており、多少の困難を含むことであっても、児童と教師が真剣に向き合い、現状に甘んじることなく前向きに粘り強く取り組み、達成感や成就感が味わえる子供になってほしいという願いが当時から継続されています。
 令和4年度から「ゆめにむかい」の言葉が新たに加わっています。「ゆめ」には、将来の目標や「夢」とまではいかなくても、「できたいこと」「なりたい自分」に向かって、日々目指していくものやことという意味が込められています。


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2023/04/07

「世界一楽しい学校に」入学式での校長式辞

| by 管理者
本日入学した34名の新入生の皆さん、おめでとうございます。皆さんは今日から伝統ある田原小学校の仲間になりました。私たちは、皆さんの入学を心待ちにしていました。どの子もずいぶんお行儀がよいですね。はっきりとお返事ができましたし、座り方も上手で、私は先程からさすがだなと思って皆さんのことを見ていました。

皆さんに私のことを知ってもらいたいので、私がなぜ学校の先生になろうとしたかについて少しだけお話しします。私が中学生ぐらいだったでしょうか。「大人になったらどんな仕事をしようかな」と思ったとき、単純に「自分が笑顔でいられる場所」「楽しい場所」で仕事をしたいと思ったのです。自分にとってはそれが学校という場所だったのです。勉強が特別できたわけではなかったのですが、多くの友達と遊んだり話し合ったりする時間がとても楽しかったのです。先生になってもう三十五年以上経つけれど、私は今でも「学校は楽しい場所だ」と思っているし、「楽しい場所にしたい」と思っています。

さあ、一年生の皆さん、私たちと一緒にこの学校を世界一楽しい場所にしていきませんか。学校を楽しい場所にするための秘訣は二つあります。一つめは自分からいろんなことにチャレンジすることです。楽しいことは待っていても来てはくれません。「そんなこと言われても失敗したらどうしよう」って思った子、いませんか?大丈夫です。学校は失敗するところですし、失敗から多くのことを学ぶところでもあります。二つめは、相手がどう思っているかを想像する「優しさ」を持つことです。周りの子が悲しい顔や怒った顔をしていたら、やっぱり楽しくないでしょう。自分だけが楽しくてもだめだということです。周りの子も笑顔にしてあげないと自分も楽しくなれないのです。ぜひ、「チャレンジすること」「優しい心を持つこと」で学校を楽しい場所にしていきましょう。

ここで、お父さんやお母さんに、お話をしますので、少しの間、待っていてくださいね。
保護者の皆様、本日はお子様のご入学、誠におめでとうございます。私たち教職員一同は子どもたち一人一人をかけがえのない存在として大切に育て、本校教育目標「夢に向かい 本気で取り組む 田原っ子」の具現化に向けて、精一杯努力していく所存でございます。戦後の教育者である東井義雄氏は「どの子も子供は星」という詩の中で、「みんなそれぞれがそれぞれの光をいただいて/瞬きしている/僕の光を見てくださいと瞬きしている/光を見てやろう/瞬きに応えてやろう/光を見てもらえないと子供の星は光を消す」と述べています。私たちは保護者の皆様とともに子どもの成長を支えていける関係性を築いていきたいと思っていますし、ともにお子様一人ひとりの光を見て、瞬きに応えていきたいと考えています。

結びになりますが、本日は、磐田市長様、磐田市教育委員会学校教育課長様、並びに学校運営協議会委員の皆さまにご出席いただき、このように入学式を挙行できますことはこの上ない喜びであります。私たち教職員一同は、一人の子どもも一人ぼっちにしないという強い思いの下、すべての子どもの笑顔のために全力で取り組むことを本日ご出席いただいたすべての方々に重ねてお約束いたしますとともに、ぜひそれぞれのお立場から本校教育にお力添えをいただけますようお願い申し上げ、式辞といたします。


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